日日光進・更新・交信。アナタへの健康波動---。


by jinsei1

6月22日

「睡るらし鏡太郎忌の檻の虎」
(ねむるらし きょうたろうきの おりのとら)
高島征夫。
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 高橋鏡太郎は破滅型の俳詩人で、語り継がれる逸話も多い。上林暁が小説で『諷詠詩人』、吉屋信子が『月からきた男』、そして石川桂郎が『俳人風狂列伝』の中で書いているからよく知られている。戦後は東京新宿西口の酒場「ボルガ」に入り浸り、a0009666_15172572.jpg店主で俳人の高島茂に死ぬまで面倒を見てもらった。亡くなったのは昭和三十七年六月二十二日(★本日)。享年四十九。作者は茂の次男で幼いころから鏡太郎に頭を撫でられ身近に観察していたから、痛ましい種々(くさぐさ)を想起するのだ。
「もういちど」と言う鏡太郎の詩は「いいな 雑草(あらぐさ)は/ああやって 風にそよいでゐる/おれも もういちど/ああやって 生まれてきたい/ああ 風にふかれてー」という哀愁だった。
1944~ 東京生まれ。「noRo 」主宰。by村上護。
★誌名は漢字のですが、WEB上にテキストとして表示できません。全て「noRo」で統一してあります。by目次

a0009666_1329710.gif★“風狂の俳人”といわれた高橋鏡太郎に「明日はなきおもひのなかや日脚のぶ」という句がある。(佐高信)

★ それは、吉屋信子女史の『底のぬけた柄杓』(新潮社刊)という、昭和 39 年に発行された小説集で、むろん今は絶版となっている。
 その中の一編、「月から来た男」という短編を、私は前々から読みたいと願っていて、その渇望感が限界に達してきたと思っていた矢先に、待望の書と巡り会えたのだった。

 この短編の主人公は、高橋鏡太郎という実在した俳人である。リルケと石田波郷をこよなく愛したこの俳人は、弊衣破帽で巷を徘徊し、その挙げ句に、市ヶ谷の崖から転落死を遂げる。
 その顛末は、ねじめ正一の “高円寺もの” にも描かれており(ねじめ氏の父親が俳人で、高橋と親交があり、ねじめ乾物店に出没する高橋の奇行が正一少年に少なからず影響を与えたらしい)、一部に天才俳人として知られた氏の肖像をより深く知る文献として、是非、この短編は読んでおきたいとかねて念願していたのだ。by伊予田翔:競馬以前 第12話 俳人兄弟とクロカミ

「命日に生死の沙汰の鏡太郎」
(めいにちに せいしのさたの きょうたろう)
山根尽生。

★明日6月23日の一句 
「橘や定家机のありどころ」 杉山杉風(さんぷう)。

by jinsei1 | 2005-06-22 08:23 | きょうの一句