8月20日 ほのぼのと
2005年 08月 20日
(もものみの ほのぼのとこを うまざりし)
きくちつねこ。
かっては個人よりも家の方が大切で、家を永続させるためには嫁せば子を産むのが当然のことという固定観念があった。そのせいで子のない妻は負い目を感じて生きてた時代は長い。掲出句ではどうなのだろうか。中七の<ほのぼのと>で切れ、二句一章の前半は明るくて、後半にかげりの見える抒情の俳句となっている。
1922~ 茨城県生まれ。「蘭」主宰。by村上護。
(ほのぼのと むくげきそいて さきにけり)
山根尽生。
「さやに咲く芙蓉の朝はたふとかり」 五十崎古郷(いかざきこきょう)。