9月20日 秋の風
2005年 09月 20日
(ささやきは あきのかぜにも よはひにも)
河野多希女(たきじょ)。
老化を意識しての作だろう。俳句についての評論でも一世を風靡した山本健吉が書いている一文が印象的だった。「老年の居場所とは、もっと安らかなものだと思っていた。だがこれはどうやら私の見込違いであったようである。老年とは、その人の生涯における心の錯乱の極北なのである」と。
1922~ 神奈川県生まれ。河野南畦夫人「あざみ」主宰。by村上護。
(こきのさか さきはひとすじ ひがんいり)
山根尽生。
明日9月21日の一句
「一汁一菜さて間引菜に鰹節」富田潮児。