1月26日 寒林
2006年 01月 26日
(かんりんの いちじゅといへど かさならず)
大野林火。
この句は昭和二五年四六歳の作。寒林は葉をすっかり落してしまって寒そうな木が集まっている林をいう。似た季語に冬木立があるが、寒林というとそのしんとしたたたずまいにもう少し広さや奥行きが生まれる。作者は林の中にたたずみ木々を見上げている。そしてそれぞれの木にそれぞれの広がりがあることに納得しているのだろう。一見理屈のようだが寒さのなかで凛と立つ木々の存在の静けさを受け止めている作者の心を感じることができる。
句集『青水輪』所収。by癒しの一句。
(だいかんや きたるはるまつ えねるぎー)
尽生。
「鶴一羽わが命終の日に現れよ」
大串章。