4月22日 あざみ
2006年 04月 22日
(いっけいの あざみをさせば ののごとし)
黒田杏子(ももこ)。
この句に詠われているのは薊の花のいのちである作者は美しいと思い一本手折ってきたのだ。刺に少々痛い思いもしただろう。卓に飾って仕事の折りふしに眺める。そうしたときは言葉より一本の花に安らうのだ。見つめるうち、薊の飾り気のない生命力が作者を野にさそう。そして野の呼吸を取り戻すのだろう。一本の薊を入口に心が開かれて行く豊かさ。by癒しの一句抄。
(そそとした ふぜいめでたし ののあざみ)
山根尽生。
明日4月23日の一句
「窓の藤煌くや殊に妻居ぬ日」
中塚一碧楼。
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