6月15日 愛したまへり
2006年 06月 15日
(にじふたえ かみもれんあい したまへり)
津田清子。
虹に出会うとそれだけで少し幸運な心持になる。それはこちら側の心に虹を受け入れる場所があるからだろう。二重の虹となると、めったに見られるものではない。ふつうにかかった虹の外側に幾分色の淡い大きなものがあらわれて二重になるのだが、外側の虹の輪の色の配列は主虹とは逆で内側が赤色になる。空に現れる不思議の中でも古来から虹はさまざまな想像を許容してきたが、二重の虹という美しくて珍しい現象を指して「神様が恋をしている」とはなんとも素敵で似つかわしい。しかしこれもまたそのとき作者の内側に恋というものがなければ出てこない発想だろう。「したまヘリ」という尊敬語がかえって大らかで明るい。by癒しの一句抄。
(みをこなに なぞらえらりし じだいきえ)
山根尽生。
明日6月16日の一句
「怒らぬから青野でしめる友の首」
島津亮。
寝てる間に、ボケ防止