8月14日 おの字
2006年 08月 14日
昔、昔。娘がお嫁に行くと言うので、おっ母さんが言いました。
「お前は言葉づかいが悪いから、気を付けるんだよ。何でも、おの字を付けて、丁寧に言わないと、笑われるからね」
「何でも、おの字を付けて言えば良いんだな。判った」
それから、無事に婚礼が終わり、娘はお嫁さんになったのですが、ある時、娘はお姑に、言いました。
「お台所の、お擂粉木棒が、お風に吹かれて、おころん、おころんと、お鳴っています」
それを聞いた、お姑さんが、
「丁寧なのは良いが、そんなに、何にでも、『お』を付けるもんじゃない」
と、注意しました。
暫くして、娘が里帰りをした時、その時の話しをすると、おっ母さんは、
「お姑さんの言う通り。あんまり『お』ばかり付けるのも、可笑しいよ」
と、言います。
お嫁さんが里から帰ると、お姑さんが聞きました。
「里では、みなさん、お変わりなかったですか」
お嫁さんは、あまり『お』を付けるな、と言われたのを思い出して、答えました。
「はい、やじも、ふくろも、元気」
これには、お姑さんも呆れてしまいました。
そして、こんなお嫁さんでは困ると言うので、
到頭、里に帰されてしまったそうです。
おしまい
ハイッ、お次ぎがヨロシイようで------。
明日8月15日の予告
縁がない
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