9月13日 蝋燭
2006年 09月 13日
蝋燭を見たことも無いような、田舎の話です。
ある時、江戸の親類から、蝋燭を一箱送ってまいりました。
「これは、何んだろう?」
家の者が集まって考えましたが、何んだか、さっぱり分りません。
村の者にも、見て貰いましたが、
「これは、変わった物だ、何なんだろうな」
と、言うばかりです。
そのうちの一人が、
「これはひょっとして、食い物ではないのか」
と、一口食べて見ますと、大変柔らかです。
「それじゃあ、食う物だろう」
と、みんなで食べておりました。
そこへ庄屋が通り掛かり、これを見て、びっくり仰天。
「バカなことをするものではない。これは、この前に大阪へいった時見たが、頭のてっぺんから火を出して燃えていたものだ。そんなものを食っては、腹の中が火事になるぞ。食ったもの全員、池に入れ、入れ」
と、いって、家へ帰ると、
拍子木を取り出し、池の周りをぐるぐる回りながら、
「火の用心、火の用心」
おしまい
ハイッ、お次ぎがヨロシイようで------。
明日9月14日の予告
お地蔵さまの頭巾
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