10月21日 頭痛のもと
2006年 10月 21日
村の庄屋のお上さんは、辺りでも有名な癇癪持ち。
朝から晩まで一日中愚痴をこぼしてては、旦那と言わず、女中と言わず、相手構わず大声で怒鳴り立てておった。
ある日のこと、お上さんは村の世話役を訪ね、いつものように話を始めた。
亭主の女遊びに始まって、自分の悩みごとや、他人の悪口まで、喋ると言うよりは、ガァガァ捲くし立て、終いには泣き出す始末。
その間世話役の旦那は、ただ黙ってお上さんの話を聞いておったそうな。
軈て暫く立った頃、気が済んだのか、お上さんは急にけろっとした顔で言った。
「ああ、お蔭で頭の痛いのも治りました。では、そろそろお暇致します」
すると、旦那は、
「お上さん、頭の痛いのは、治ったのではなく、
どうやらわしに移ったようです」
おしまい
ハイッ、お次ぎがヨロシイようで------。
明日10月22日の予告
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