日日光進・更新・交信。アナタへの健康波動---。
by jinsei1
「淡雪やかりそめにさす女傘」
(あわゆきや かりそめにさす おんながさ)
日野草城。
二十代半ばの作で、まだ青春性も横溢な艶っぽい俳句だ。「けふよりの妻と来て泊つる宵の春」など一連の新婚初夜を詠んだ「ミヤコ ホテル」以前の前哨となる句作だ。<かりそめ>とはその時かぎりのこと。それは降るそばから消えて積もることがない<淡雪>のはかなさと相通ずる。付き合っている女性からたまたま借りた女傘だが、彼女との関係も長続きしそうにない空しさを暗示する。byけさの一句抄。
「藪椿淡雪溶かす真紅にて」
(やぶつばき あわゆきとかす しんくにて)
山根尽生。