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by jinsei1

6月11日 雨期


「雨季来りなむ斧一振りの再会」
(うききたりなむ おのひとふりの さいかい)
加藤郁乎。

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 少々難解な前衛俳句というべきか。定型でもなければ季語もない。けれど端的で断定的な語調の響きは、俳句の本質というべきだろう。雨季といえば、入梅の季節。掲出句の<斧>をどう解するか。古来、雷と結びつき、雨雲を呼ぶ天の力の象徴とされてきた。斧は雷神の武器であり、あの怪童金太郎の持ち物でもある。その一振りの威力は五月雨との再会を現出。それを確かめるかに<雨季来りなむ>と詠む。byけさの一句抄

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「雨期来たり崖や堤の如何かや」
(うききたり がけやつつみの いかんかや)
山根尽生。






明日6月12日の一句
「天の神地の神達に植田澄む」 
右城暮石。


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by jinsei1 | 2007-06-11 09:31 | けさの一句