日日光進・更新・交信。アナタへの健康波動---。


by jinsei1

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4月30日 古池よ


「春深くわたくしの飼ふ古池よ」
(はるふかく わたしのかふ ふるいけよ)  
鳴門奈菜。
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 俳句で古池といえば何を連想するだろうか。芭蕉の「古池や蛙飛び込む水の音」言葉あまりに有名で、掲出句は一種のパロディーだろう。<飼ふ>は動物に食を与えて養う意だが、その目的は心の糧にするためだ。句集『天然』に所収の一句で、「あとがき」には次のように書く。「私にとって不可視の世界は可視の現実の世界と密着、共存していて、ときに前者の方がリアリティを帯びて存在してみえる」と。byけさの一句抄。

蕉翁の「古池や・・・」の名句が意味不明になりませんように!
ツボカビ症 日本のカエルを守りたい
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「古池や蛙死に絶え音も絶え」
(ふるいけや かわずしにたえ おともたえ)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-04-30 07:50 | けさの一句

4月29日 古物


「行く春やわれを見倒す古着買ひ」  
(ゆくはるや われをみたおす ふるぎかひ)
小林一茶。
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 まさに過ぎ去ろうとしている春のこと。季節を移動するものと見立てて、惜しむ気持ちがこめられている。他方うれしいのは厚着する必要がなくなること。身につけていた古着が不用になるので、売りに行ったのだろう。そこで<われを見倒す>すなわちさげすんで見られて、一茶は腹を立てている。<見倒す>には商品を安く見積もる、見るだけで買わないの意もあるが、相当に自尊心をよ傷つけられたことは間違いない。byけさの一句。

幕張フリマ
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「せめてもの格差穴埋め人集う」

(せめてもの かくさあなうめ ひとつどう)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-04-29 09:23 | けさの一句

4月28日 意地


「葱坊主いつしか意地を折りゐたり」
(ねぎぼうず いつしかいじを おりゐたり)  
三好潤子。
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 坊主は寺院における僧坊の主、寺坊の住職をいう。転じて髪をそっくり頭から、外見だけで男児などを親愛や軽卑の感情を込めて坊主とよんだ。<葱坊主>は葱の花で、茎の頂に多数の小花をかたまってつける。そのままを坊主に見立てたのだが、掲出句は単に葱坊主を詠んだのではあるまい。男と女の人情の機微を暗示するもの。葱坊主に仮託したいつしか我を張るだけでなく丸みが出てきたのか。byけさの一句抄。

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「何がなし修行の匂い影あたま」
(なにがし しゅきょうのにおい かげあたま)
山根尽生。

ほんとに久し振りで神戸の女子高生、白コートの茉佑子(まゆこ)ちゃんが、
コメント呉れました。
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☞ 神戸のK女子高等学校1年、仲良し4人組(M4)


さて、明日は
by jinsei1 | 2007-04-28 07:26 | けさの一句

4月27日 仏道


「一つ撞き我も仏弟子鐘供養」  
(ひとつつき われもぶつでし かねくよう)
大橋櫻坡子。
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 鐘供養とは新たに鐘を鋳造したとき行う法要である。年中撞かれている鐘を供養する行事でもあり春の季語。四月二十七日の道成寺<和歌山>五月五日の品川寺(東京品川)における鐘供養は有名である。<仏弟子>とは仏教の信者の意。信仰心の深かった作者は仏・法・僧の三宝に帰依して、厳粛な気持ちで<一つ鐘>いたのだろう。『平家物語』の巻頭には「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」とある。byけさの一句。

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「善男女仏弟子修行集いして」
(ぜんなんにょ ぶつでししゅぎょう つどいして)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-04-27 08:16 | けさの一句

4月 26日 遠足


「遠足のしんがりいつも駈けてゐる」
(えんそくの しんがりいつも かけてゐる)
早川志津子。
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 日帰りできるくらいの行程を歩くのが遠足。近代学校の制度のもとでは、外来の隊列運動、隊伍を整えて行進する集団訓練の目的もあった。これがいつまで続いたか。現在はバスや電車を利用して遊園地へ行くことも多いらしい。掲出句は往年の遠足風景かもしれないが、隊列の最後になると<いつも駈けてゐる>というのはよく分かる。高浜虚子には「遠足のおくれ走りてつながりし」の一句。byけさの一句。

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「靴脱いで走って欲しき砂の浜」
(くつぬいで はしってほしき すなのはま)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-04-26 07:03 | けさの一句

4月25日 ☆食ひに


「星食ひに揚がるきほひや夕雲雀」
(ほしくひに あがるきほひや ゆうひばり)
尾崎紅葉。
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 ピーチュク、ピーチュク、チーチー、チルル、チルルなど多彩な声で鳴くのがひばり。最も多いのはアフリカだそうだが、日本でも万葉の昔から親しまれてきた小鳥である。上空高くに舞い上がる<夕雲雀>を見て、星食いに行くかの勢いだ、と見立てたところがおもしろい。<きほひ>は意気込みの意。紅葉は小説『金色夜叉』などで有名だが、俳人としても一家をなした。正岡子規と拮抗していた時期もある。byけさの一句抄。

後継(ブーチン)指名も 的を射て!
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「敷いた線ロシア再び蘇り」

(しいたせん ろしあふたたび みがえり)
山根尽生。

さらら(unonosarara60)さんが24日にコメント↓下さった、
>イラクやアフガニスタンほか戦禍や飢餓の上で月はどう輝くのでしょうね。
ある本を読んで虚脱状態にあります。<

とありますのは、こちら↓の本であります。
カイトランナー  

Yahooブックス「カイトランナー」

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-04-25 08:54 | けさの一句

イラクの壁

米軍基地とイラク市民とを分離するための、巨大コンクリートの壁。
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わが国には、昨年バカ受けしたこの本がありました。
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どういうわけか上の壁を見て、思い浮かんだのがこの本!



根をそのままに、如何に枝葉を矯めたとて!!

by jinsei1 | 2007-04-24 14:19 | オイ オイッ

4月24日 春の月


「裏山に金粉を散らし春の月」
(うらやまに きんぷんちらし はるのつき)
原和子。
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 春の満月だろう。秋月に比してほんのり艶がある。裏山だから近くの山際から出た月だろう。中天高く昇った月と比べて、ずいぶん大きく見える。視覚における錯覚だが、<金粉散らし>は詩的表現である。「秋の月はさやけきを賞で、春の月は朧なるを賞づ」といわれてきた。春は水蒸気が月を包んで朦朧としているのが特色。ことに満月は金色を深めてぼってり重く、金粉を散らしているかに見える。byけさの一句抄。

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「朧にも黄金達磨の春の月」
(おぼろにも こがねだるまの はるのつき)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-04-24 07:02 | けさの一句

4月23日 泥炭地


「泥炭地さまよふことを蝶もなす」
(でいたんち さまようことをちょうもなす)
細谷源二。
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 源二の句でまず思いだすのは「地の涯に倖ありと来しが雪」だ。俳句弾圧事件で犠牲者となり、敗戦の直前に保釈されたが、東京の家は空襲で焼失。かすかな光明を求め開拓移民団に加わり北海道十勝に移住した。そこは布団の上を歩くような泥炭地だったという。<蝶>に仮託して境涯を詠んでいる。もちろん安定しないまま<さまよふ>のは自分だが、蝶よお前もかと相哀れんでいる。byけさの一句。

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「流刑とも実り難き地泥炭地」
(るけいとも みのりがたきち でいたんち)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-04-23 07:22 | けさの一句

4月22日 陽炎

 
「かげろふのたつや手まりの土ほこり」
(かげろふの たつやてまりの つちほこり)
森川許六。
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 <かげろふ>は陽炎とも書き、春の日差しを浴びて空気がかき乱される現象。そこを通して見ると、ゆらそらとものの形がゆらいで見える。そんなうららかな日に、女の子が手まりをついているのだろう。古くは正月の遊びだが特に限定する必要はない。『万葉集』には、「東の野に炎の立つ見えて返り見すれば月かたぶきぬ」と雄大な景を詠んだ人麻呂の歌がある。掲出句は近景の中に陽炎を詠む。byけさの一句抄。

陽炎の神様
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「武士の信仰篤き摩利支天」
(ものふの しんこうあつき まりしてん)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-04-22 09:37 | けさの一句