日日光進・更新・交信。アナタへの健康波動---。


by jinsei1

11月10日 啄木鳥


「木つつきの穴を時雨が覗き過ぐ」
(きつつきの あなをしぐれが のぞきすぐ)
青柳志解樹。
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 和歌ではあまり詠まれず、俳諧になって人気が出たのが<木つつき>である。木をつつく意から付けられた名であり、くちばしは強く先が鋭く、樹幹に穴を開けて中の昆虫を食う。水原秋桜子には「啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々」と印象派の絵画のように詠んだ句がある。掲出句はメルヘン風に、さっと通り過ぎゆく時雨がちょっとだけ啄木鳥の開けた穴をのぞいてゆくという軽みの一句だ。byけさの一句抄。

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「鳥大工穴あけ屑を吐き飛ばし」
(とりだいく あなあけくずを はきとばし)
山根尽生。
 蛇などの天敵に悟られない様に、
親鳥は屑を遠くに運んで捨てるとか。
この親鳥は未熟?それとも安全地域?


さて、明日は
by jinsei1 | 2007-11-10 19:26 | けさの一句

11月8日 時雨れ


「あれ聞けと時雨くる夜の鐘の声」
(あれきけと しぐれくるよの かねのこえ)
宝井其角。
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 時雨は降ったりやんだりする、わびしい感じのにわか雨をいう。『後選和歌集』(九五一年)に「神無月降りみ降らずみ定めなき時雨ぞ冬のはじめなりけり」と詠まれた初等の景物。時雨がさっと降って来る冬の夜に、さらにさびしい鐘の音が<あれ聞け>とばかりに響いてきた、というのだ。主体を人間、擬人化した時雨あるいは鐘の声にするかで解釈は異なってくる。時雨と鐘の声とで印象際立つ一句だ。byけさの一句抄。

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「時雨るるやライトアップの鐘の声」
(しぐるるや らいとあっぷの かねのこえ)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-11-08 09:23 | けさの一句

10月15日 時雨

「嵯峨ははや時雨ぐせなる十三夜」
(さがははや しぐれぐせなる じゅうさんや)
鈴鹿野風呂。
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 旧暦八月の十五夜の月に対す旧暦九月十三日の月を十三夜という。また後の月と呼び、十五夜とともに二夜の月といって月見をする。このころになると約一カ月前の名月とは少々趣も変わり、風物にももの寂しさがともなう。ことに京都の嵯峨一帯は時雨の名所。北山の頂きから紅葉しはじめるころに初時雨となり、徐々に山すそに移ってくる。まだ本格的でないことを<時雨ぐせ>と表現したが、降っても一時間ほどでやむ。byけさの一句抄。

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「時雨ぐせたちまち日差す渡月橋」
(しぐれぐせ たちまちひざす とげつきょう)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-10-15 09:54 | けさの一句