日日光進・更新・交信。アナタへの健康波動---。


by jinsei1

10月25日 秋天

「秋天や心のかげを如何せん」
(しゅうてんや こころのかげを いかにせん)
鈴木花蓑。
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 さわやかに澄んだ空が秋天である。けれど「男心と秋の空は一夜にして七度変わる」と、定めないものの比喩に使われるのも秋の空だ。心は単に独立した存在ではなく、周囲の環境から影響を受け思いを喚起することも多い。空があまりに美しすぎて、かえって<心のかげ>を意識するというのも人間に有りがちな現象ではなかろうか。それを受け入れ、どうしょうもない、と達観したところが掲句のさわやかさにもなっている。byけさの一句抄。

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「秋天を逆しま宿す湖面かな」
(しゅうてんを さかしまやどす こめんかな)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-10-25 06:48 | けさの一句

6月18日 巣立ち


「井戸の暗さにわが顔を見出す」
(いどのくらさにわがかおをみいだす)
尾崎放哉。
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 暗い井戸の底をのぞきこんだのだろう。見出したのは<わが顔>であった。顔は視覚、嗅覚、聴覚、味覚などの感覚器が外界から情報を取り入れる窓口として聞いている。けれど世捨て願望の彼は、その窓も閉ざしたかった。そう思えば思うほど意識せざるを得ないのが人間なんだろう。「わが顔があつた小さい鏡買うてもどる」「わが顔ぶらさげてあやまりにゆく」などの句も。大正十五年、小豆島で孤絶の死を遂げる。byけさの一句抄。

盛んに羽根伸ばし、羽ばたきを 
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「梅雨空に巣立ち伺う雛三羽」
(つゆぞらに すだちうかがう ひなさんば)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-06-18 08:54 | けさの一句

「天の神地の神達に植田澄む」
(てんのかみ ちのかみたちに うゑたすむ)
右城暮石。

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 稲の品種改良が進み、そのせいでか田植えの時期が早まっている。今や田植えを終えた<植田>の頃だろうか。一カ月もすると青田となるが、鏡のごとく澄んだ水田の名残をとどめている。それは稲の成育を助け豊穣をもたらすために集まってもらった天地の多くの神々のために、美しく澄んでいるのだ。稲作は天と地と人との合作であり、稲霊信仰が背景にある。古来、神事や儀礼が多く伝承されている。byけさの一句抄。

大和心のもとなれば、世界平和で争わず。
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「太古よりお蔭賜る天地人」
(たいこより おかげたまわる てんちじん)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-06-12 06:54 | けさの一句