日日光進・更新・交信。アナタへの健康波動---。


by jinsei1

11月29日 紅葉


「ことごとく紅葉散り終へ里に冬」
(ことこととく もみじちりおへ さとにふゆ)
高木晴子。
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 時の推移を見事に写生し、静寂な景が浮かび上がる一句だ。<ことごとく>というからには少々の紅葉ではなかったろう。「紅葉かつ散る」の季語もあるが、すっかり散りつくした山里には墨絵のような枯淡の趣が増してゆく。父虚子のひざもとで、俳句的雰囲気の中に育った人だ。日常生活がすなわち俳句的な一面もあり、率直に詠んだ特色がある。「余生とはかく美しき冬紅葉」と忌憚なく自然と共に生きて楽しんだ。byけさの一句抄。

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「散り際を風にそよがる紅葉かな」
(ちりぎわを かぜにそよがる もみじかな)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-11-29 14:48 | けさの一句

11月18日 東福寺


「通天やしぐれやどりの俳諧師」
(つうてんや しぐれやどりの はいかいし)
川端茅舎。
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 二十五の塔頭寺院に囲まれた京都の東福寺境内は広い。そこの渓谷にかかっているのが通天橋で、足元に眺める紅葉は美しい。作者は塔頭の一つに止宿して絵の勉強をしていた時期がある。が、ここでは俳諧師ぶった自分を構図に入れて、一幅の絵のように仕上げている。その風狂ぶりを<しぐれやどり>と見事に表現。異母兄に画家の川端龍子がいる。byけさの一句抄

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「東福寺朝日に透かす華紅葉」
(とうふくじ あさひにすかす はなもみじ)
山根尽生。

さて、明日は
by jinsei1 | 2007-11-18 08:33 | けさの一句

11月7日 これよりは冬
「これよりは冬の水押す紅葉かな」
(これよりは ふゆのみずおす もみじかな)
佐々木戈。
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 陽暦十一月七日ごろは立冬、暦の上では冬の始め。季語を分類した歳時記で<紅葉>は秋だが<これよりは>と念を押し、冬季になると詠む。散った紅葉は冬の水に押し流されてゆく。水も昨日と変わらないが秋の水から冬の水へと名称が替わる。その境界をめぐってはなお論議を呼ぶところ。『古今集』の巻頭には「年の内に春はきにけり ひととせをこぞとやいはん ことしとやいはん」と困惑を象徴するかの歌を置く。byけさの一句抄。

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「朝霧に包まれ山は冬支度」
(あさぎりに つつまれやまは ふゆじたく)
山根尽生。
by jinsei1 | 2007-11-07 15:26 | けさの一句