10月10日 秋の雲
2005年 10月 10日
(いわしぐも わくやきょうしゅうの ごときもの)
結城昌治。
昭和二十二年、結核で療養中、隣室に入所していた石田波郷から俳句を学んでいる。途中で二十数年間ほど句作から遠ざかっていたが、昭和五十三年に再開して「降る雪や余生というもやすからぬ」などの作がある。平成元年六月には、『俳句は下手でかまわない』という随筆集を出し、その巻末には次のように書く、「芭蕉や弟子たちにしたって、楽しいから作ったにちがいありません。そして後世にまで伝わる秀逸の句が三句から五句、まさにそんなところじゃないでしょうか」と。
1927~1996 東京生まれ。小説家。by村上護。
(ゆかいにも いるかきそえる あきのそら)
尽生。
明日10月11日の一句
「うすい味噌汁で秋風見送りぬ」 清水径子(けいこ)。