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by jinsei1

12月18日 枯木 

「どこをもって故郷となさむ枯木に日」 
(どこをもて こきょうとなさむ かれきにひ)
川上梨屋(りおく)。
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 流離の憂いを詠んだ句だ。久保田万太郎の小説『市井人』『うしろかげ』のモデルになった俳人である。東京生まれだがウナギ職人
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として各地を転々、晩年は失明しながら俳句を作り続けた。
<枯木>には晩年に向かう自身の境涯を投影し、来し方を感慨ぶかく振り返っている。果たして自分に懐かしいと思える故郷はあるのか。ニヒルな気分もただようが<枯木に日>は光明である。唯今の生を生きるほかない、という決意を示している。「秋風や泪(なみだ)ためたる木馬の目」「きさらぎや目なしだるまの目に泪」「生涯の苦とつれそへる夜なべかな」など境涯にそった哀愁を詠む句が多い。 
1901~1974 東京生まれ。「春燈」所属。by村上護。
★ご存じですか職人道具 鰻サキ

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「身上を泪泪の枯木かな」
(しんじょうを なみだなみだの かれきかな)
尽生。
明日12月19日の一句
「明日ありやあり外套のボロちぎる」 
秋本不死男(ふじお)。

by jinsei1 | 2005-12-18 13:14 | きょうの一句