日日光進・更新・交信。アナタへの健康波動---。


by jinsei1

1月27日 鶴

「鶴一羽わが命終の日に現れよ」
(つるいちわ わがみょうじゅうの ひにあれよ)
大串章。
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 鶴は一〇月ごろ日本に渡ってくる。そして春になると北にかえっていく。昔は全国各地に渡来したが、近年では数も減少して、鹿児島県出水郡荒崎と山口県熊毛郡八代など、ごく僅かである。体型が優しく美しく古くから長寿を象徴するなど吉祥の鳥として尊ばれている。万葉の頃には歌語として「たづ」とも詠まれた。
 大串章は昭和一二年(1937)佐賀県生まれ。大野林火に師事した。格調の高い作品と本格的な評論で知られる。掲出の作品は句集『百鳥』所収。「山口県熊毛郡熊毛町八代」という前書がある一九句のうちの一句。「大霜の空まっすぐに鶴が来る」「鶴日誌畦に鶇(つぐみ)の来しことも」「鶴の宿一人の膳を子が覗く」などの鶴の作が続く。
掲出句は眼前の鶴の群れからはなれて、自分の命の終る日を見通している。その陽にもこの鶴の姿を見たいという、つよい思いを直截に詠って間然とするところがない。命終という古くからある言葉が今の時代にも生きている。by癒しの一句。

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「命終にはてはて何を望もう哉」
(みょうじゅうに はてはてなにを のぞもうや)
尽生。

明日1月28日の一句
「笹鳴きや保育器に咲く十指あり」 
田川飛旅子。
 
遠隔治療のお薦め

by jinsei1 | 2006-01-27 13:39 | 癒しの一句