4月7日 海
2006年 04月 07日
(ちるさくら うみあをければ うみへちる)
高屋窓秋。
桜の花は、散るようすがまことにうつくしい。
「ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花のちるらむ 紀友則」の平安和歌にも、「花ちるや伽藍の樞(くるる)おとし行く 凡兆」の江戸俳諧にも、「花ちるや瑞々しきは出羽の国 石田波郷」の現代俳句にも共通する花びらの舞う姿が、日本人の言風景のひとつだろう。
掲出句は、現実の風景というよりは、抽象化された桜の景色である。海の青い色に溶け込んでいく桜の花びらが、何かの象徴のようにも思える。無機的なシンメトリが、読む文字の上にもある。by癒しの一句抄。
(そらのあお でふねのいわい とりどりに)
山根尽生。
費用/1人
3,200,000~18,000,000
明日4月8日の一句
「ぬかづけばわれも善女や仏生会」
杉田久女。
遠隔治療のお薦め