4月18日 いのち
2006年 04月 18日
(ゆくくもも きがんのこえも むねのうえ)
齋藤空華。
作者齋藤空華は、大正九年(1920)横浜市生れ。渡部水巴門。出征後肺結核という病を得て二九歳の若さで亡くなるまで、病臥の中で死を自覚した多くの句を遺した。
北へ去る雁は移り行く季節を、行く雲はここに在る自分自身をより強く自覚させるだろう。「胸の上」というと、どうしても当時死病であった病の苦痛を思わずにはいられないが、掲出句の景色は空へ向って澄んでいる。by癒しの一句抄。
(からだごと もっとくれろと わめくひな)
山根尽生。
明日4月19日の一句
「たけの子や畠隣に悪太郎」
向井去来。
遠隔治療のお薦め