7月16日 線香蕎麦
2006年 07月 16日
昔、あるところに、慌て者の男がいました。
そろそろ、正月が来ると言うので、この男が、町へ買い物に行った序に、蕎麦を食べました。
蕎麦を食べるのは、生まれて始めてです。
「こりゃあ、何と旨いいもんじゃ。買って帰って、おらの嫁にも食わせてやろう」
男は、町を歩いて、一軒の店の前で足を止めました。
「ああ、これだ、これだ。親父、これを全部くれ」
「へい、毎度」
男は、お線香の束と、蕎麦を間違えて買いました。
「蕎麦と言う珍しいものを、土産に買って来たから、茹でてくれ。うめえぞ」
そこで、嫁さんが、お湯を沸かして茹でのですが、ちっとも茹りません。
食べて見ましたが、美味しくありません。
「変じゃなあ。町で食った時は、旨かったのに、どうした事だろう。・・・おおっ、そうじゃ、町では、腰を下ろして食べたから、旨かったのかも知れんな」
男は、腰を下ろして食べて見ましたが、
やっぱり、
美味しくありませんでした。
おしまい
ハイッ、お次ぎがヨロシイようで------。
明日7月17日の予告
念仏坂
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