11月19日 波郷
2006年 11月 19日
(せつごきし このにこがみの かなしさよ)
石田波郷。
「雪はしづかにゆたかにはやし屍室」「力なく降る雪なればなぐさまず」という作もある。 妻に連れられて、一緒に見舞いに来た子供の柔らかい上に触れると、さっきまで降り続いていた雪に湿ったように冷たい。雪の匂いがするようだ。死病におかされた自分は、子供のためにしてやれることは少なく、髪を撫でてやるだけである。by癒しの一句抄。
「水仙花いくたび入院することよ」-----兵役中に発した胸膜炎は強固な病巣となって波郷を蝕み、戦後は昭和23年府下・清瀬国立東京療養所での数年間の療養生活をはじめ、幾たびとなく入退院を繰り返す生活であったが、それらの「死」との対決は多くの秀作を生み出した。「俳句は文学ではない」という波郷の俳句観は「俳句」を「文学」に位置づけようとする強い決意の表れでもあったと思う。人間はすべての執着を放下することが出来るのだろうかという不安を追いながら、肺結核のため昭和44年11月21日午前8時30分清瀬・東京病院で56歳の生涯を終えた。by文学者掃苔録
「朝日毎手には一眼肩にデジ」
(あさひごと てにはいちがん かたにでじ)
山根尽生。
明日11月20日の一句
「綿虫の力のかぎりうつろなり」
市堀玉宗。
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